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レースに向けた10週間トレーニング



年によって若干の違いはありますが、東京マラソンの完走率は約97%です。つまり、100人走れば、97人はゴールにたどり着けるということです。完走できなかった人には、けがをした人やほとんど練習をしなかった人もいるでしょうから、しっかりとトレーニングすれば、ほぼ完走できると言っても良いでしょう。東京マラソンでは制限時間がありますから、関門を閉鎖された人もいますが、制限時間のない大会ではリタイアする人はほんのわずかです。

マラソンの走りきる能力はそれ程複雑ではありません。とにかく全身の持久力を高めましょう。つらいと感じることをできるだけ少なくします。レースに向けて、適度な負荷を与えられるトレーニングを配した計画的なスケジュールを立てていきましょう。

ロードマップを作ろう

ロードマップを作ろう

ロードマップとは、直訳すると道路地図ですが、ここでは、目標を掲げて、それを達成するための課題を明確にして目標達成期日までのスケジュールの全体像を示すものです。マラソンのロードマップを作るには、まず目標となるレースを決めます。レースは各地で順次開催されていますが、あれこれと出場すると強化のためのトレーニング期間が確保できなくなるため、1シーズンに2回、多くて3回で狙いを定めます。その大会では、自己ベストを記録することを目標とします。トレーニング期間の理想は6か月ですが、実際にはレースが近づかないと気持ちが入らないという人も多いので、3か月程度で集中したプログラムを組むのも良いでしょう。

目標記録を決めよう

目標記録を決めよう

目標とするレースが決まったら、目標記録を決めます。目標が高すぎると達成困難になりますから、実現可能な、少し頑張れば達成できるくらいの目標を定めましょう。目安として、10kmやハーフの記録があればそこから推定することができます。10kmの記録×4.6~5.0、ハーフの記録×2.1~2.5がおおよその数値になります。目標にとらわれ過ぎて無理をすると、故障にもつながりますので、トレーニングの過程で上方あるいは下方に、柔軟に修正をしていくことも必要です。

トレーニング課題を明確に

トレーニング課題を明確に

レースや記録の目標が定まったら、目標達成に必要なもの、強化すべき課題を明確にする必要があります。スピード強化か、スタミナ強化か、強化すべき重点項目は何かを考えてみます。判断材料として、これまでのレース結果を分析してみましょう。5kmごとのラップタイムをグラフにしてみたり、フルマラソンの記録をハーフで割ってみたりすると、時給係数が割り出されます。また、最大酸素摂取量を測定して、自分の身体能力の長所と弱点を把握してみると、強化すべき課題が見えてきます。

フォームについても、あらためて確認してみると良いでしょう。故障を招くような欠点はないか、無駄だと思える動きをしていないか、などビデオやカメラで撮影して、クラブのコーチなどに見てもらうのも良いでしょう。講習会などに参加するという手もあります。

期分けトレーニングの作成

期分けトレーニングの作成

克服すべき課題や、強化する内容が決まったら、目標となるレースに向けて、どの時期に何を集中的に強化するか、いくつかの期間に区切ったロードマップを作成していきます。このようにいくつかの期間に区切って強化するトレーニングを「期分け」と言います。

例えば、「準備期」→「応用期」→「仕上げ期」→「調整期」などのように区分します。区分の仕方や名称は各自で自由ですが、内容としては、マラソンに欠かせないスピード、スタミナ、スピード持久力をそれぞれ重点的に強化する期間を設けましょう。そのうえで、最終的な仕上げを行ないます。

様々な身体能力をバランス良く毎月強化していく方法もありますが、期分けした方が有効です。なぜなら、マラソンに必要なスタミナは基礎的な持久力の上に、さらなる心肺機能の向上と筋持久力の向上によって強化されます。また、マラソンのスピードはスタミナを土台にして、その上に積み上げるようにトレーニングすると、より一層高められます。脚持久力についても、まず距離に対する耐性を付けてから、次に速さを強化する方がより向上できます。このように、それぞれの能力を順序立てて、重点的に強化し、最終的に融合させる方が大幅なレベルアップが望めるのです。

ここでは、レースの10週前からスタートするプログラムを紹介します。期分けと目的は次の通りです。

1週目/準備期/トレーニングできる体の準備

2~4週目/基礎トレーニング期/基礎的な体力を付ける

5週目/休養期/トレーニングの疲れを取る

6~8週目/走り込み期/マラソンに向けての走力向上

9・10週目/調整期/レースに向けて体調を整える

1週目

1週目

トレーニング1週目は準備期間です。錆び付いた体が動くようにメンテナンスしましょう。5時間台での完走を目指す「サブ6」では、水曜に2kmをゆっくりしたペースで、土・日曜に各3kmを、それぞれキロ8分と、ゆっくりしたペースとで走ります。走る量は多くないので、筋肉や関節の状態を確かめながら走って下さい。筋肉や関節に硬さを感じたら、ストレッチなどでメンテナンスをしましょう。

土曜日の練習は、レースペースで走るペース走と考えて下さい。走る距離が分からないとできませんので、距離表示のあるコースで行なうか、「キョリ測」など、距離を測れるWEBサイトを利用して、正確に距離を測った、1km程度のコースを家の近所に見付けましょう。

日曜日は、前日の疲れが残った状態でのレースになるので、無理をしないで、ペースを落とすか、歩いても構いません。

2週目

2週目

2週目は3週間にわたる基礎トレーニング期の最初の週です。走行距離を徐々に増やしていきますので、サブ6の人は水曜と土曜は1週目と同じく2km、3kmですが、日曜には5km走を行ないます。今の段階では、息が苦しくなる程の運動強度は必要ありません。呼吸が苦しくなったら、苦しくない程度までペースを落としましょう。歩いたほうが速いペースまで落としても、走る動作は続けます。走るための能力を高めるためには、できるだけ長く走った方が良いのです。これがマラソン完走につながります。

サブ5の人は、水曜、土曜、日曜に5km、3km、7kmを走ります。土曜の3kmはキロ7分のペースで走ります。サブ4の人なら、同じ日程で5km、5km、15kmです。土曜はキロ5.3分のペースで走りましょう。

2週目が終わった時点で、このまま続けられそうか、体の調子を確認してみて下さい。無理であれば、目標を下げることも考えましょう。

3週目

3週目

3週目に入ると、ランニングの習慣が身に付いてくるころかと思います。週末に走ることが楽しみになってきた人もいるでしょう。走る距離を少しずつ伸ばしていきます。サブ6の人は日曜日に7kmを、サブ5の人はいよいよ10kmに挑戦しましょう。

ビギナーのマラソンでは、全身の持久力が完走の決め手になります。そのためには、日常生活の中でも活動量を増やす工夫をしてみると良いです。自動車を使っていたところを自転車に替えたり、駅ではエスカレーターを使わず、階段を使ったり、ひと駅前で降りて歩くなど、様々な工夫ができます。日常生活の中での活動量アップは、わざわざ時間を取る必要がないので、まとまった練習時間が取りにくい人にもおすすめです。

基礎トレーニング期ですから、基礎体力を高めるトレーニングなら、何でも構いません。例えば、週末の7km走を4~5時間かかるハイキングや軽登山にするのも良いでしょう。長時間動き続ければ、心肺機能の向上につながりますし、坂道では脚筋力を鍛えることができます。それに加えて、野山を歩き回ったり、登山をしたりすれば、絶好の気分転換になります。

4週目

4週目

3週間にわたる基礎トレーニング期の最終週で、10週間トレーニングの前半のピークと言えるのが、4週目です。翌週は休養の週にあたるので、少し疲れを感じるくらい頑張ってみましょう。

サブ6の人は10km、サブ5の人は15km、サブ4の人は20kmを走るのが今週の目標です。ここまでのトレーニングを順調に行なっていれば、走れる距離だと思いますので、挑戦してみましょう。

頑張って走ることで、筋肉痛になってしまうこともあるでしょう。そういったときは、そのままにしておかず、アイシングやストレッチ、マッサージを行なって下さい。筋肉痛は、行なった運動に筋肉が耐えられなかったことを示していて、痛みが出た部分の筋肉が弱いことを教えてくれます。筋肉は負荷をかけないと発達しませんから、筋肉痛は筋肉が発達するサインでもあるのです。しかし、何日も長引く筋肉痛は体を痛め過ぎていて、良い筋肉痛とは言えませんので、ていねいにケアしましょう。ひどい筋肉痛のときには、アイシングがもっとも有効です。

5週目

5週目

10週間トレーニングの折り返しにあたる5週目は、休養週とします。次週から始まる走り込み期に備えて、体はもちろん、時間の確保など、様々なコンディションを整える準備を行なっておきましょう。

休養期ですが、まったく走らない訳ではありません。走りのリズムを忘れない程度のランニングは行ないます。週2回程、ゆっくりしたペースで構いませんから、体の状態を確認しながら走りましょう。

ここまでの疲れを取ることも心がけたい時期です。休養の基本である睡眠をしっかり取ることをはじめ、疲れを解消する食事にも気を使いましょう。バランスの良い食事はもちろん、走ったあとで食べたいと思うものを口にするのも良いです。それは体がそのような栄養素を欲しているということですから、その欲求に応じることも大切なのです。

また、翌週の走り込み期では走行距離が増え、トレーニング時間が長くなりますから、それを確保するため、できる用事は先に済ませるなどの工夫もしておくと良いでしょう。十分なトレーニング時間を確保するというのも、長期間にわたるトレーニングにおいては、重要なことです。

6週目

6週目

ここからはいよいよ走り込み期がスタートします。サブ6を目指すランナーでも最終週には20km完走を目指します。マラソンの世界では、"練習で10km走れれば、ハーフマラソンを完走できる""練習で20km走れればレースで42.195km完走できる"と言われています。少し強引なようですが、多くの人がこれを体験しています。

これまでの最長走行距離が10kmですから、いきなり20kmに延ばす訳ではありません。10km→15km→20kmと1週で5kmずつ延ばしていきます。

サブ5は土曜に10km、日曜に15kmの合計25km。サブ4は土曜に10km、日曜に20kmで合計30km。2日連続のセット練習を行ないます。土曜はペースを意識したペース走で質を求めるトレーニング、日曜は持久力を付けるためのLSDで、量を求めるトレーニングです。行なっている練習の目的を意識しながら取り組みましょう。都合でどちらか一方しかできない場合は、LSDを選択して下さい。走り込み期ですから、量を優先します。

7週目

7週目

走り込み期の2週目です。この辺りまでくると、マラソンのトレーニングがどのようなものかが体で感じられるようになってきたと思います。いきなり大きな目標を掲げて、それをクリアするのではなく、小さな目標を設定して、ひとつずつそれを達成していくというスタイルです。トレーニングの原則にある、「漸進性の原則」の通りで、徐々に、少しずつがポイントです。

この週では、サブ6の人は15km、サブ5の人は20km、サブ4の人は25kmを走り切ることが目標です。前週より5kmずつ延びていますが、ここまでのトレーニングを重ねていれば、確実にクリアできる距離です。

目標を達成できない場合は、恐れずに目標を下方修正することも必要です。サブ5を目指す人が20kmを走れない場合でも、15kmを走る力はある訳ですから、タイムにかかわらず、完走することを目指しましょう。たまたま体調が悪くて走れないということもあるでしょうから、翌週にはあっさり走れるということもあります。いずれにしても、柔軟な対応が肝要です。

8週目

8週目

ここでいよいよ走り込み期のピークを迎えます。レースまであと2週間。ここを乗り越えれば、目標達成が見えてきます。これまでで最長の距離を走り、疲れ切ってしまったとしても、回復する期間は十分あります。十分に走りこんだという充実感を得られるように取り組みましょう。

しかし、故障するとなると話は別です。頑張ることと頑張りすぎることは違いますから、慎重に判断して下さい。例えば、新人ランナーが急に走行距離を伸ばしたときに起きやすい「シンスプリント」という故障があります。すねの上部分が痛む症状で、トレーニング中には痛まず、トレーニング後に痛みが出てきます。レースで20km走れたのに、本番のレースに出られなかったというのでは、本末転倒です。脚の故障は回復するのに時間がかかりますから、違和感を覚えたときは、走るのをやめたり、ペースを落としたりしましょう。

9週目

9週目

今週からはレースに向けてコンディションを整えることが中心になります。レースを最高の状態で迎えられるように調整をしていきます。走行距離を減らせば、調子は上向きますが、走らなければ走力を維持できません。ここでもっとも優先させることは疲れを残さないことです。ここまでのトレーニングで培った走力は簡単にはなくなりませんから、必要以上のトレーニングは避けましょう。サブ6の人で、5km、3km、10km程度の走り込みで十分かと思います。疲れていると言っても、まったく体を動かさないのは良くないですから、汗をかく、心拍数を上げるという状態を週に2回は作りましょう。

ビギナーの場合、ここへきて、"やり残した感"を覚えて、走りすぎる人が多くいます。走り過ぎよりは走り足りない方がまだ良いですから、あわてて走り込んだりしないで下さい。

10週目

10週目

ついにレースを迎える週となりました。この週のテーマは、疲れを取り除いてベストな状態でスタートラインに立つことです。これ以上力を付ける練習は必要ありませんから、週の半ばに、筋肉に刺激を与えるくらいの距離を走るだけで大丈夫です。休むと体調は上昇しますので、いずれのレベルの人でも5km程で良いでしょう。長い距離を走ったり、速いペースで走ったりすると、レース当日までに疲労が回復しないことがありますから、注意して下さい。レースの前日は走らなくても良いのですが、もし走るなら1km程度にとどめましょう。

レースの直前になって風邪を引くランナーが少なくありません。走り込み期の疲れで、免疫力が低下していることもありますので、練習後は汗をふいて素早く着替える、うがいと手洗いを欠かさない、人込みではマスクをするなどの対策をして、体調管理を心がけましょう。遠方のレースに出場する場合は、気候の変化にも注意が必要です。